目標を達成する強い気持ちを「卵と武士道」に学んだ

学生時代、友だちと色んなことを競いましたが、最も競ったのは「熱さ」でした。

「熱さ」とは、これは友だち間でしか伝わらない類の言葉ですが、いうなれば、自分の想いや、夢や、愛情に対して、どこまでできるか?ということです。

真夜中、語り合っていて、誰かが「海見に行きたいな」とぼそっと言ったら、「よし、行くか」というような(笑)原付バイクに跨って、2時間かけて寝ずに海へ行って、帰りに銭湯よって寝て帰る。なんてことをやって、「熱いな~」と言っていたわけです。

でも、大人になっても、やる時はやるこの「熱さ」を忘れたらだめだなと思います。その気持ちが、人を動かすことがある。目標を持ち、どんどん近づいていく人と、目標がかすんでいく人がいます。その差は、何なのか?考えました。

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弱ければ生き方を選べない

人生に「もし」はありませんし、考えても仕方のないことですが、この頃、痛烈に感じることがあります。

もし、もっと強ければ……

今頃、親孝行だって、世話になった人へ恩を返すことだって、できたでしょう。ここでいう強さとは、力でも頭脳でもありません。経済力です。経済力がなければ=弱ければ、生き方も選べない。

恩を返していく人生

とてもプライベートなことですが、私個人の残り時間は、恩を返していく事に費やしていきたいと思っています。独立開業するのも、その為。自分がやりたいから、だけではありません。

100年続くレストラン、としたのは、それだけ社会に必要とされ、雇用を産み、レストランを源泉として人の幸せに貢献したいからです。私はこれまで、好き勝手やってきたので、恩を返していかないと自身の誠実さを裏切ることになる。いま、その使命感を強烈に感じています。でも、弱ければ、何もできません。

目標達成のために、いろいろなことを試し、考えているとき「これだ」と思ったことがありました。

卵と武士道

知人から聞いて、やってみて、驚いたことがあります。

皆さんはご存知でしょうか?卵は、どれだけ強く握りしめても割れない。という事実を。

ご存知の方にとっては、なんだそんなこと。と思われるかもしれませんが、私は非常に驚きました。落とせばもちろん、割れます。当然、角にぶつければ割れます。壁にたたきつければべチャッと激しく割れます。玉砕、という言葉がありますが、卵というと、そんなイメージが強いですね。戦略なき脆さの象徴だと思っていました。でも、違いました。

完ぺきな形

あの楕円形の形は、他の生物のまん丸の卵からすれば、変わっています。あれは、転がりにくく、転がっても元の場所に戻りやすくなるために、進化してきた形なのです。

そして、たとえ誰かが悪意をもって握りしめようとしても、割れないように力が分散されるように出来ている。完ぺきな形です。私が感動したのは、その精神の強さです。誰が何といおうと、圧力には屈しない。でも、死ぬときは潔く散る。

これ、まさに武士道ではありませんか?剥いても剥いてもシンのない玉ねぎとは対照的。

弱者の戦略

目標達成には、卵のようないくら握りつぶされようとも割れない、精神のバランスが必要なのではないでしょうか?投げられたら、どうすんだ。と思うかもしれません。潔く散るのか?と。

そう、弱者はその気になれば、やられてしまいます。だから、弱者です。しかし、私は思うのです。

卵が見つからないように心の中にひた隠し、目標に向かっていくべきじゃないかと。どんなにダサくてもいい、結果、負けなければ。他があきらめたり、脱落する中、勝ち取れるんじゃないかと。いざ、見つかって握りしめられてても、割れない、という芯の強さだけは持って、戦っていけばいい。

弱さを自覚する弱者だからこそ、やたらめっぽうに飛び出さず、強さをひた隠しながら、目標達成へと向かう。静かなる闘志が、ひとつひとつの積み重ねを作り、継続を生む。そんな気がするのです。

顧客の「熱」に負け、ほぼ無報酬で力を貸した出来事

実は最近、縁あって出会えた人の「熱さ」に動かされて、自分が稼ぐことよりも、相手の役に立つことに時間と熱意を集中させてしまうことがありました。

これは、目標を達成するためには良くないことでしょうか?

どうも、そうは思えないのです。人との縁他恩、感謝を大事にしたい。それが理念です。相手の熱意に動かされることは理念に添ったことでした。それにより、こちらが損害を被ったとしてもそれは、一時的なものだという考えがあります。むしろ、期待せずとも、倍以上になって帰ってくるのではないかと。

今、他の人が夢を実現させるためのホームページ制作を手伝っていますが、皆さん本当に夢と熱意を持った方ばかりで、お陰様で、時給で割り返すととんでもない重労働をしてしまうことが増えています。それは、大事に大事に抱えている「卵」がとても愛おしいからです。

そうやって力を貸すことで、私のスキルや実績はさらに磨かれ、目標へと近づいていくでしょう。

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