遊び心

高尾のとある野菜メーカーの話

高尾は、東京ですが、水もきれいだし、空気も良い。

それは、緑が圧倒的に多いからですよ。高尾山は、山からの滋養分を、いくつもの沢の水がこの土地を湿らせてくれて、野菜が育つ。災害も少ないですし、できるだけそうした危機に備えた作り方は心がけてます。

うちの野菜の特徴は、香りが素晴らしいこと。

他の野菜は「甘い」とか「味が濃い」ということに重きを置いてるし、一般の評価も高くなりますが、うちは「香り」の強さを意識して生産してます。

甘さや、味の濃さを競っても、行くところまで行くと、どんぐりのせいくらべです。同じことをしても仕方ありませんから、うちは「香り」で勝負する。

農業を始めたのは8年前の2015年です。都内で働いてましたが、今はどこにいたって、働ける時代。それならば、大好きな地元で仕事したいと、都心の窮屈な生活から抜け出しました。

それは、はじめは大変でした。

一から始めましたから。農業の知識なんて、皆無でした。手探りでしたが、それでも、従来の農業スタイルからは脱したいと考えながら、やってきました。

あまりに人の手が必要な作業だと続かない、と思ったんです。

すごく大事なところは、人の目、力を使って、誰にでも出来る単純作業や、仕組化できること、デジタル管理できるところは、徹底して手がかからないようにしました。

まあ、皆やり始めてたことですけどね、うちは早かったし、工夫してきた自信があります。

だから今も、従業員は3人ですよ。

実際は1人でもやってけるくらいですが、ライフワークを大切にしたいから信頼のできる人たち3人で、みんなで豊かになろうと作ってきました。うちは大きなくくりは農業ですが、野菜メーカーと自分たちでは名乗ってます。

レストランHICOさんは、ある意味、同志です。大事にしてる価値観が一致してる。だから、長く一緒に仕事していけると思います。

飲食店には何店舗か卸してますが、HICOさんはしょっちゅう、顔出してくれますね。一番、話する機会も多いかな。

だから、うちも、もっと良い野菜つくろうと思いますよね。HICOさんは、うちの野菜の香りを活かす料理って、深い次元で調和を考えないといけないから難しい、なんて言ってましたが、最大の賛辞ですよ。野菜は、極力シンプルに食べてほしいと思って作ってますからね。

こんなこというと、料理人に怒られますが、良い野菜は余計な料理する必要ないんです。

ただ、野菜ではなく、料理として調和した時の感動は、野菜だけではなしえません。そんな活かし方を、HICOさんにはこれからもしてほしいですね。

※上記は、レストランを高尾にオープンした後の、未来を想定した創作です。あくまでイメージとなりますので、ご留意ください。

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