人を育てること

人に教えることは、深めること

しみじみ思ったことがあります。

人は自分一人で完結していたら、本当に成長できない。

たとえば人に料理を教えることにより、ひとりでは考えずにいたことも、深く考えられるようになります。

先だって、スパゲッティ・アマトリチャーナを人に教えていました。

炒める順番、玉ねぎのスライスの仕方など、アマトリチャーナを作るにあたっては独自の考えがあります。

その中で、ふと、なぜそうするのだろうと、自身を持って根拠を説明できないことがありました。

ワインです。

アマトリチャーナの場合、ベーコンをいため、ニンニク、玉ねぎといためますが、トマトを入れる前に、ワインを入れ、ベーコンと玉ねぎに吸わせるのが定番です。

でも、なぜ、ワインをいれるのか。。。

食材の臭みを消し、香りと酸味を足すため、と一般にいわれますが、本当にそうでしょうか。

食材の臭みを緩和するのは、間違いありません。アルコール分が揮発する時に、匂いを嗅ぐと、魚介類であれば、ぶわっと香りも酸味も、加熱により、飛んでしまう成分が多くあります。

①でも、ベーコンの風味を消す必要がどこにあるのか・・・?

それと、ワインの酸味は、たとえば搾りたてのレモンのように、刺激的な酸味ではありません。

葡萄を発酵する過程で生まれる酸味、寝かせる中で時間と共にこなれてくる酸味があります。旨みを伴った、まろやかな酸味なのです。

この旨みがアマトリチャーナのソースを支える大事な役割となることは確かです。

②でも、トマトの酸味と同化しはしないのか・・・?

また、ワインに含まれる有機酸は肉質を柔らかくすることが科学的にも証明されています。ベーコンに吸わせることにより、ソースとの一体感を増す役割を買っているのは、間違いありません。

③でも、ベーコンを柔らかくする意味があるのか・・・?

実は、まだ、答えは出てないのです。ただひとついえることは、アマトリチャーナには、白ワインは欠かせないこと。これは、料理の背景を考えると理解できます。

アマトリチャーナはマトリーチェというローマ近郊の町。ここは、白ワインの産地です。その土地の料理とワインというのは、理屈を超えて合うことが多い。アマトリチャーナも、そのひとつです。

上の3つについては、考えを深め、答えを出して、きちんと教えられるようにしていきます。

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HICO
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ほんの小さな感動が、誰かの人生をちょっと変える。そんな食体験を通して人類に貢献することが僕の使命です。目標は「100年レストラン事業」。お金も才能も人脈もありませんが、実現させるために日々、愚直に考えていることを綴ってます。
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