スポンサーリンク

料理とワインについて

香りの料理

投稿日:

人の嗅覚はすごい。

1000種以上の化学物質を検出でき、10000種以上の匂いの識別ができるそうです。

ワインを判断するのも、香りによるところが大きくて、生産地域の特徴、ぶどう品種の特徴、作り手の特徴も、香りが決定的となることが多いのです。

香りの入り口

香の捉え方は、鼻から空気を吸い込むだけでなく、口に入れた食物から、口と鼻の通り道を通ることでも、鼻腔に到達します。ワインのテイスティングに慣れた人は、一度、口に含んだ後、少量の空気を口から鼻へかけて吸い込みます。すると、食物に含まれる揮発性化合物は、より強く感じることが出来る。

不揮発性の化合物の香りを楽しむには?

ただし、食物に含まれる不揮発性の香りは、普通に食べても、感じることはできません。これは、良くも悪くもです。

たとえば、イカの塩辛の生臭さは、ワインのフルーティーさと合わせると気持ちの悪いほど、生臭く感じます。それは、隠れていた、不揮発性化合物がアルコールにより蒸気圧を高められ、その化合物の表面張力を減らすことにより、蒸発をしやすくなったためです。

塩辛の生臭さと、フルーティーさが反発しあい、どちらも調和しなかった結果、気持ちの悪いほどの生臭さを感じることになります。

でも、ワインを飲むと美味しく感じるのは、その逆だからです。ワインを飲まないと感じにくい不揮発性化合物の香りが料理にあったから、なのです。

ワインと料理の相性を楽しむには?

そのため、料理をすっかり飲み込んで、ワインを飲むよりも、口中に少し料理が残っている状態で、ワインを口に含むのが、相性を楽しむには理に適っています。

ただ、インパクトの強い料理、飲みこんだ後も余韻の長い料理は、口の中に残る風味が強い為、飲みこんでから、ワインを飲む方が、より相性を楽しめるということもあります。

面白いのは、香り、味わいの相性以上に、料理の風味の持続性と、ワインの風味の持続性を合わせると、最高に心地よい気分になります。これは、心身共にリラックスしている時しか感じえません。

レストランでは、メイン料理の前に、そんな「香の料理」をはさんでも面白いだろうな、と思っています。

よく読まれている記事

1

世の中の99%の飲食店が「味」で勝負する中、「吸い込むスピード」で勝負した人がいます。 藤田田氏です。 最近、藤田氏の著作を読み返していて、改めてその視点の高さと、数学的根拠から発想した施策の数々に驚 ...

2

生物学から読み解く料理のヒント イカやタコはどのような進化を経て、いまの姿になったのかご存知ですか? 先日読んだ本『ウニはすごいバッタもすごい』(本川達雄著/中公新書) で詳しく知ったのですが、元々は ...

3

白いやつの正体とは? 魚や肉を上手に料理するには、たんぱく質の理解が欠かせません。 たんぱく質をどう料理するのが適切か学んでいる中で、魚を焼いた時、白い塊、時には液や泡のような<白いやつ>が出てくるこ ...

4

集客は、アイデア次第。 お金を使って集客はできますが、考えることで、コストを大幅に削減することができます。 かならずしも、広告媒体を使う必要はないのです。 スターバックスの集客アイデアは、他の飲食店で ...

5

科学的に美味しさを考えてみる 以前、美味しさの構造について書きました。 環境が美味しさに及ぼす影響が大きいと、その時に答えを出していますが、もう少し科学的見地から考えるとどうなるのか?人が単純に、口に ...

6

面白い本を読みました。 マーケティングの本ですが、事例が豊富で、セールスのヒントが詰まってます。 ジョセフ・シュガーマン著『シュガーマンのマーケティング30の法則』(フォレスト出版)。 その第一章から ...

-料理とワインについて

Copyright© 東京・高尾のグランピングレストラン かくれんぼ , 2019 All Rights Reserved.