高尾山の麓で2021年開業予定のグランピングレストラン

東京・高尾のグランピングレストラン かくれんぼ

スポンサーリンク

料理とワインについて 魚を究める

魚を焼くとなぜ鍋にくっつくのか?

投稿日:

金属製鍋で魚を加熱すると鍋にくっつきやすいのは、金属の表面に肉眼では見えない薄い水の膜で覆われているからです。その名の通り、吸着水と呼ばれ、水になじみやすい性質を持っています。

魚を鍋に置くと、魚の水分が鍋の吸着水と接触し、吸着水を通して魚の水溶性たんぱく質は鍋の金属と直接触れることになります。この状態で加熱すると、たんぱく質が熱で固まり、魚と金属をくっつける糊のような役割を果たすので、鍋にくっつくわけです。

フッ素加工フライパン

くっつきにくくするにはフッ素加工のフライパンを使えば良い。という意見もあります。そうした加工を施された鍋は、金属の表面を樹脂やセラミックスで覆うことで金属と魚は直に触れあうことなく、吸着水もほとんどないので、くっつきません。

ただ、そういったフライパンの加工素材の厚みは20~60ミクロン(1ミクロンは1/1000mm)ときわめて薄く、使っているとはがれてしまうことがあります。そしてそうやってたまたまはがれてしまった膜が食品中に含まれる可能性だってゼロではありません。

有毒性が報告されている素材もあるようなので、私はお客様にお出しするには不適切だと考えています。

くっつかないようにするには?

では、金属製の鍋を用いて、くっつかないようにするには、どうするのか?

問題は吸着水です。これを取り除けばくっつきにくくなります。ただ、やっかいなのは、吸着水は普通の水と違い水素結合という化学結合によって強く結びついているので、鍋の表面温度が100度になっても蒸発せず、250度を超えるとようやく蒸発します。

私がいたレストランでも、鍋を煙がでるほど空焚きしてから油を注ぎ、鍋表面に脂の膜を作ってから焼くことがありました。こうすれば魚をやいてもくっつきにくくなります。

要は、しっかり乾燥させて、脂の膜を作って焼けばいい。それでもくっつく場合は、吸着水がしっかり取り除かれていなかったということです。

よく読まれている記事

1

世の中の99%の飲食店が「味」で勝負する中、「吸い込むスピード」で勝負した人がいます。 藤田田氏です。 最近、藤田氏の著作を読み返していて、改めてその視点の高さと、数学的根拠から発想した施策の数々に驚 ...

2

生物学から読み解く料理のヒント イカやタコはどのような進化を経て、いまの姿になったのかご存知ですか? 先日読んだ本『ウニはすごいバッタもすごい』(本川達雄著/中公新書) で詳しく知ったのですが、元々は ...

3

白いやつの正体とは? 魚や肉を上手に料理するには、たんぱく質の理解が欠かせません。 たんぱく質をどう料理するのが適切か学んでいる中で、魚を焼いた時、白い塊、時には液や泡のような<白いやつ>が出てくるこ ...

4

集客は、アイデア次第。 お金を使って集客はできますが、考えることで、コストを大幅に削減することができます。 かならずしも、広告媒体を使う必要はないのです。 スターバックスの集客アイデアは、他の飲食店で ...

5

科学的に美味しさを考えてみる 以前、美味しさの構造について書きました。 環境が美味しさに及ぼす影響が大きいと、その時に答えを出していますが、もう少し科学的見地から考えるとどうなるのか?人が単純に、口に ...

6

面白い本を読みました。 マーケティングの本ですが、事例が豊富で、セールスのヒントが詰まってます。 ジョセフ・シュガーマン著『シュガーマンのマーケティング30の法則』(フォレスト出版)。 その第一章から ...

-料理とワインについて, 魚を究める

Copyright© 東京・高尾のグランピングレストラン かくれんぼ , 2019 All Rights Reserved.