最も難しく、最も大好きなパスタ料理、ボンゴレビアンコ
最も好きなパスタ料理は何かと言われたら、ボンゴレビアンコ、と答えます。
しかし、最強に美味しいボンゴレビアンコを作るのは、本当に、難しい。こればかりは、美味しく作れる理論があっても、なかなか再現しづらいパスタ料理です。
ボンゴレビアンコの作り方
一般的には、オリーブオイル、にんにく、鷹の爪を熱したところへ、アサリを入れ、白ワイン、そこに茹でたパスタを絡め、パセリを散らす、というのがオーソドックスな作り方です。パスタ料理に限らず、料理はシンプルなものほど、難しい。ごまかしがきかないからです。
ボンゴレビアンコが難を極めているのは、あさりに要因があります。あさりは、ほぼ一年中、手に入りますが、その味は季節により、産地により、変わります。ボンゴレビアンコは何と言っても、アサリの出汁をパスタが吸い込むから旨い。当然、味の決め手となるのも、アサリなのです。
1つ目のポイントは塩分
中でも、もっとも味を左右するのは塩分でしょう。
その時々によって、アサリが含有する塩分はまるで違います。白ワインを入れ、蒸したあとのスープの味、ここが見極める分岐点になります。それ次第で、パスタを茹でる時の塩分を調整するのです。あさりの塩分が強い場合、パスタを下茹でする際の塩の量は少なくしますし、逆ならば多くします。
これが1目のポイント。
2つ目のポイントは茹で方
ボンゴレビアンコは、アサリの出汁をパスタが吸うから旨いので、普通にパスタを茹でてしまうと、アサリの出汁次第では、うまく調和しないことがあります。
ではどうするかというと、パスタを、白ワインで蒸したアサリスープで茹でるのです。
私は1.7mmのスパゲッティを合わせることが多いですが、8分茹でるとすると、下茹でで4分茹がき、あとの4分は時々フライパンをゆすり、パスタ全体にむらなく浸透するようにしながら、そのソースの中で仕上げます。すると、パスタはアサリの出汁を吸い込んでくれる。
ただし、注意点がいくつかあって、アサリのスープ量と塩分、旨み次第では、下茹でを4分30秒にしたり、ソースで仕上げていく時もパスタがどんどん吸っていくため、ゆで汁を足す必要がある時もあります。
この水分量の調整が非常に難しい。当然、ゆで汁は極力少なくしなければなりません。それだけアサリの出汁が薄まるからです。かといって、少ないと、パサつき、ベトッとした仕上がりになります。
3つ目のポイントは乳化
ここまで上手くのが本当に難しいのですが、逆にここまで出来れば、あとはスピード勝負です。いかに手早く乳化させ、最終の味を決めるか。
パスタがアルデンテになる直前に、オリーブオイル、パセリを入れ、フライパンを振り、一気に乳化させるのです。パスタをしっかり押さえながらフライパンを傾けた時、白濁して、とろっとしたソースが出て来たら上手くいった証拠。
もし、パスタからさらっとした水っぽい汁が出たら、うまく乳化できていません。オイルと水分のバランスが悪いか、きちんとフライパンを振れていないか。どちらかです。逆に、ほとんど汁気が出ないのもアウト。油分が多いか、水分が少なすぎて、パサつき、モタッとした仕上がりになります。
この見極め方法は、他のオイルベースのパスタでも同じです。慣れてくると、パスタの色あいや照りで分かりますが、最初のうちはそうやって判断していました。
こうやって書いていると、出来そうな気になるのですが、実際作ると、ボンゴレビアンコはやっぱり難しい。一筋縄ではいきません。
コロナショックにより、人の暮らしから考え方、働き方は大きく変わるのでしょう。
どうなるのか?というよりも、どう生きたいのか?
たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!