科学的根拠を理解して、素材を活かす
料理の課題である、「野菜についての知識」。
得た学びをメモ代わりにシェアしています。
ゆず
ゆず特有の香りは、柑橘類に含まれるリモネン、リナロールに加え、6-ノネナールとユズノンというのが正体。
この成分は、アルコールや油に溶解するが水には溶けない。
苦み成分は、ナリンギンやへスぺリジンで、この成分は水に溶けにくく、アルコールや油に溶ける。
苦み成分は、果皮の下側の白い部分に多い。
ということは、柚子の果皮をオリーブオイルに漬けておけば、香り豊かな柚子オイルができるし、ウォッカ等に漬けておいて、香水スプレーのような容器に入れておき、料理の仕上げにシュッとやれば、柚子の香る一皿ができます。
たけのこ
水煮たけのこの香は硫黄化合物とバニリン。
甘く感じるのはそのため。
硫黄化合物は加熱したとうもろこしにもあるので、香りが似ている。
たけのこにグルタミン酸はほとんどなく、わずかに糖が含まれる。
味の特徴はえぐみ。
ホモゲンチジン酸とチロシンによる。
ホモゲンチジン酸はえぐみを感じさせる成分で、こんにゃくや里芋にも含まれる。
タケノコの場合、先端から根元にかけて、含まれる量は少なくなる。
ホモゲンチジン酸の分解方法は、100度以上で60分加熱すると、30%分解できる。
また、油と一緒に味わうことで、えぐみがマスキングされる。
料理をする場合、このホモゲンチジン酸をどう扱うかが重要になる。
トマト
香は、アルデビド類とケトン類。
リコピンやカロテンから生成される香もある。
トマトに含まれる旨み成分、グルタミン酸をもっとも高めるには100度で加熱すること。
60度で加熱するとグルタミン酸は減少するので、高温で一気に過熱する方が良い。
凍結濃縮
濃度の高いトマトウォーターを抽出する方法として、凍結濃縮という方法がある。
1.冷凍したトマトをピューレにする。
2.そのピューレを0度前後に置く。
すると、トマトのエキスを含んだ水溶液は凍結する温度が0度よりも下がり、凍結しないため、濃度の高いトマトウォーターが抽出されるという原理である。
フレンチや日本料理で最近、流行ってます。
今回の記事の参照元は、下記の本です。
『料理のアイデアと考え方 9人の日本料理人、12の野菜の使い方を議論する』(柴田書店)。


コロナショックにより、人の暮らしから考え方、働き方は大きく変わるのでしょう。
どうなるのか?というよりも、どう生きたいのか?
たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!