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料理とワインについて 魚を究める

たんぱく質の料理法

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魚がもっとも美味しく感じる温度帯

昨日、美味しさとは何か?科学的な根拠を持って考えることを書きました。

ひとつの結論は、美味しさとは「栄養素を摂取できた時の快感」だということ。それは、人の身体を構成し、エネルギーを作る、たんぱく質と炭水化物のふたつがカギであり、それらを分解する「糖」と「アミノ酸」に人が強烈に好む味があるということでした。

さて、ここからが料理です。私の感想では、アミノ酸の扱いは知識さえあれば比較的楽だと思います。ようは、組み合わせですから。その方程式を覚えれば良い。

ただ、たんぱく質の扱いはとても難しい。理由は、温度と時間とタイミングがぴったり合わないと、最高の料理にはならないと考えるからです。

魚がパサつく原因

魚に限らないのですが、焼いた時にパサつく原因はご存知でしょうか?根本をたどると、たんぱく質が抱えている水分にその理由があります。

食品中の水分は、たんぱく質などとしっかりくっついて離れない結合水と、自由に動ける自由水に分けられます。たとえば魚を加熱すると、筋肉たんぱく質が凝固して、それまで抱えていた自由水が抱えられなくなり、魚の中から水分が出てしまいます。

これが、パサつきの主な原因です。

たんぱく質を理解する

では、パサつきを防ぐには?

まずはたんぱく質を理解しないといけません。たんぱく質の構造は、アミノ酸が鎖状につながって、さまざまな立体構造になったものです。これは、加熱しても塩をしても、断ち切れない。

このたんぱく質のうち、大きな割合を占めるのが「ミオシン」と「アクチン」。魚の場合はミオシンがたんぱく質全体の60%、アクチンが20%と言われています。

この2種類のたんぱく質は、熱を加えていくと、立体構造が変化していきます。これを変性といって、変性がさらにすすむと凝固します。

焼き魚を科学的に説明すると、たんぱく質が凝固するまで熱を加えたもの、といえるでしょうか。

では、何度くらいで、これらたんぱく質の変性が始まり、何度で凝固するのか?これを知ることができれば、狙い通りの仕上がりに近づけるはず。

たんぱく質の変性温度

たんぱく質の変性温度は、すでに明確なデータがあります。魚の場合、たんぱく質の構造が解け始めるのは20度。この温度帯から、たんぱく質に結合している水分は徐々に離れ始めることがわかっています。

そして、たんぱく質の中の筋繊維たんぱく質である「ミオシン」は、40度くらいから変性し、凝固し始め、50度で完全に凝固します。また、たんぱく質に結合する水分は50度の温度帯でもっとも多くしみ出します。

さらに55度になると、ほかの細胞たんぱく質も変性・凝固します。

もうひとつの重要なたんぱく質「アクチン」も「ミオシン」から遅れて55度くらいから変性し始め、凝固するのは70度といわれています。

美味しく感じるたんぱく質の状態

人が美味しく感じるたんぱく質の状態は、「ミオシンは変性しているがアクチンは変性していない状態」だという。ということは、50~55度で調理すれば、魚が美味しく感じるように焼けるということです。

でもどうやって、その温度帯を狙って焼くのか?

それにはいくつかの方法と、留めておきたい知識があります。明日に、続けます。

>>>魚のパサつきを防ぐ基礎知識

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