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サービス哲学

お客様をファンにさせる工夫と仕掛け

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これから少子高齢社会がますます激化します。

国家破たんも念頭に置きながら、どうすれば持続した運営ができるか、考えないといけません。

しかし、どんな時代でも大事にすることがあります。

「縁」です。

お客様との縁をつないでいくには、当然ですが、喜んでもらわないといけません。

そして、お店のファンになってもらえたら最高です。

ほぼすべての飲食店が、そのためにどうするか?を考えているでしょう。

私が出会った、飲食店の工夫と仕掛けを書きとどめておきたいと思います。

スターバックスの思いがけないサービス

先だっても、スターバックスの集客モデルについては書きました。

https://hico2019.com/strategy_and_marketing/2198/

それぞれのお店に裁量権があるのでしょうか。

どこの地域にいっても、何かしら工夫しているような雰囲気があります。

先だって、ドリップコーヒーを飲みながら本を読みふけっていたら、スタッフに声をかけられました。

 

「あの、新作のチーズケーキをお持ちしたのですが、よければ少し召し上がっていただけませんか?」

 

可愛らしい、女性のスタッフです。

思いがけないサービスに、嬉しくなりました。

もちろん、私だけのサービスでなく、そのとき店内にいたお客さんに配っていたのですが、「じゃあ、コーヒーもう一杯もらおうかな」

となりますよね。



デザインの良い手書き黒板

もうひとつ、スターバックスに行って「良いな」と思った工夫があります。

店先にA1くらいの黒板が立てかけてあって、そこに石窯で焼いたサンドイッチのイラストが描いてあったんですね。

赤と黄色と白のチョークだけで表現されてるのですが、これが実にうまい。

そういうデザインでプリントされてるのかと疑ったくらいです。

こういうアート感覚のレイアウトがると楽しいですよね。

焼き鳥屋のもっと美味しくなるプレゼン

とても人気の持ち帰り専用、焼き鳥屋さんがあります。

焼き鳥を焼いてるライブ感は、その香ばしい匂いや、じゅーッと脂が炭に落ちる音も相まって、食欲をそそられます。

でも、それだけでは普通です。

その焼き鳥屋さんは何をしてるかというと、プレゼン資料をA4サイズの紙にびっしり書いて、焼き鳥を入れる袋に入れてるんです。

 

「読んでもらうともっと美味しくなりますから、ぜひ読んでください!」

 

と元気よく言います。

そこには、どこどこの地鶏を使って、どんな処理をして、串は筋繊維に対しどういう角度で刺すか、食感や口当たりを考え工夫してることなどが書かれてます。

確かに。

美味しい理由が頭でわかると、食べたとき2倍美味しくなります。

さりげなく感動させる居酒屋のアイデア

20席の小さな居酒屋さんでの話です。

はじめて訪れたお客さんが会計すると、レシートの裏にこう書いてあります。

「今日ははじめてお越しくださり有難うございました。楽しんでいただけたでしょうか?またお会いできればうれしいです。」

なんとなく、気になって3か月後に2度目。

訪れて会計を終えると、レシートの裏にはこう書いてありました。

「また来てくださり、とてもうれしいです。3度目もお越し頂けるように心を込めて、お料理をご用意しております。」

まあ20席の小さな居酒屋です。

それでも、連日満席で、多くのお客さんを相手にしている中、スタッフも大将も覚えてるんですね。

感動を覚えるのは、それからさらに3か月後。

さすがに3回目だということは覚えてないだろうと、会計すると、こんな風に書いてありました。

「3度もお越しくださり、光栄です。3度、会えば顔なじみと申します。なじみの店にして頂けましたらうれしいです。」

そこまでされたら、それは、ファンになりますね。



レストランスタッフのうれしい気遣い

あるレストランで、スタッフの女性と釣りの話をしました。

それから2週間後、ポストに封書が入ってます。

差出人は、そのレストランの女性スタッフ。

開けてみると、良く釣れるという渓流の地図がはいってます。

短いコメントも添えられてました。

 

「もしかするとご存知かもしれませんが、とてもよく釣れると噂なのでお知らせさせていただきました。」

 

ほかの案内は一切ありません。

その情報の質はもはや、問題ではありません。

レストランで交わした、たった2~3分の雑談を覚えていたことに驚くのと同時に、2週間もそのことを覚えていて、知らせてくれたのかと感動します。

ひょっとして、俺のこと好きなのかな?と感違いするほど(笑)

こころが通うとモノも人格を持つ

これらに共通するのは、何か。

思いがけないチーズケーキのサービスも、黒板のアートも、焼き鳥に添えられたプレゼン資料も、ふつうなら捨ててしまうレシートも、突然のダイレクトメールも。

そこに人のこころが通うと、モノが人格を持ち始めます。

チーズケーキはただのチーズケーキではなくなるし、レシートもただのレシートではななくなります。

人格を伴って、送った人のこころを感じさせてくれる。

そうした時、人は静かな感動を覚えるのではないかなと思います。

お客様をファンにさせる「工夫」や「仕組み」と書くと何となく打算的ですが、深層には人のこころ、思いやり、気遣いがあります。

やっぱり、こういうのが大事なんだなあ、としみじみ思います。

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