飲食店のインバウンド市場

今年2019年は、ラグビーワールドカップ、2020年は東京オリンピック、2025年は

大阪万博。

その始まりとなる今年は、インバウンド市場が盛り上がる重要な年です。

飲食店においても受け入れ体制をどう築くか、課題となるでしょう。

データを元に、どんな整備をすればよいのか、考えてみました。

目次

インバウンド市場

そもそもインバウンド市場とは、訪日外国人(日本を観光目的で訪れる外国人)から派生する消費マーケットを指します。

考えるべきは、宿泊費、交通費、飲食費、買い物需要など滞在中に発生する消費以外に、もう少し大きくとらえて、口コミによる喚起需要、リピート客の獲得も視野に入れる事。

東京、高尾山に訪れた訪日外国人が、母国へ帰り、「高尾山最高だった!」と友人に話したり、SNSでその感動を伝えれば、大きな宣伝になります。

むしろ、その効果は、計り知れない。

訪日外国人の国別割合

国別訪日外国人数

上の表は、国別訪日外国人数です。

こうしてみると、アジア圏の訪日外国人が圧倒的なんですね。

約8割はそうでしょう。

中国、韓国、台湾、香港、タイを合わせると、2228万人。

この巨大市場を狙うかというと、そこは一考しなければなりません。

実は飲食店でお金を落としてくれる国別ランキングは、国別訪日外国人数と一致しないのです。

国別飲食費

国別飲食費

飲食店にお金を落としてくれるのは国別ランキングTOP5です。

ここに、国別訪日外国人数TOP6位までの国は入っていません。

この2つのデータから、単純に導き出せるのは、事業規模が大きく、単価の低いお店は中国、韓国、台湾、香港、タイなどのアジア圏を狙うべきですが、個人経営など、小規模で単価の高いお店なら、欧米をターゲットにした方が良い、ということです。

当レストランは、どちらかといえば後者。

それに、当レストランのコンセプトはグランピングレストランですから、アウトドアやキャンピングに文化的・歴史的に馴染んでいる欧米の訪日外国人を念頭に置いた方が良い。

インバウンド需要の為のインフラ整備

今後、ますます増えてくるであろうインバウンド需要に対し、何を準備していくか?

東京、高尾山は世界一登山客の多い山です。

その数、年間260万人。

潜在的に世界から観光で訪れる人が多い地だと思っています。

だからこそ、高尾で開業するのです。

ただし、文化も歴史も宗教も違う、外国人を相手にするのですから、それなりの準備をしなければなりません。

当レストランでは次の3つを課題として、捉えています。

サイトの多言語化

およそ7割の訪日外国人がスマートフォンで情報収集し、宿泊、飲食、買い物を決定するようです。

ならば、ホームページもそれなりの対応をしなければなりません。

多言語化です。

これは、ワードプレスでサイト制作している場合、wovnなど、プラグインで簡単に対応できます。

サービスの英語対応

実際にご来店されてもコミュニケーションを取れなければ話になりません。

最低限の言語能力は、もっておくべきでしょう。

宗教・主義・アレルギー対応

最も難しいのは、宗教・主義・アレルギー対応です。

宗教上の理由により、肉・魚を食べれなかったり、今ではベジタリアン、ビーガン(卵や乳製品を含む、動物性食品をいっさい口にしない完全菜食主義)も世界的に増えているといいます。

また、生魚は食べれなかったり、アレルギーを持つ人も増えている。

そうした中で、すべてに対応できるメニューを用意するのは簡単ではありません。

が、知っているのとそうでないのとでは違う。

今後、理解を深めていかなくてはならないと感じます。

 

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