戦略とマーケテイング

競合の戦略を見抜く、オーバーラップ分析―――『顧客起点マーケティング』西口一希著より

顧客ピラミッドの作り方を解説しましたが、これは競合分析にも活用できます。

飲食店では特に、お客様はいろいろな店に行きます。

外食するところは常に決まっているという顧客はいないわけではありませんが、全体からすると少ない。

競合店の顧客ピラミッドを作成し、重なる顧客を可視化して分析すると、お客さんが他の飲食店とどのように併用しているのか分かります。

それが、オーバーラップ分析と呼ばれるものです。

(C)Kazuki Nishiguchi, Shoeisha Co., Ltd 西口一希著「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)

オーバーラップ分析

競合店ではロイヤル顧客(常連)だが、自店では一般顧客でいる場合、それぞれどのように使い分けているのか、それはなぜか、N1分析すると、競合が選ばれる理由が分かります。

それをもとに、顧客を奪うための「アイデア」、奪われないための施策の先手を打てるのです。

また、両店とも離反した顧客層は、双方にとって顧客化が見込める層になります。

競合分析

(C)Kazuki Nishiguchi, Shoeisha Co., Ltd 西口一希著「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)

上記は、『顧客起点マーケティング』出店元の画像データをすこし編集したものです。

これをもとに、競合店Aと自店の顧客層を比較し、具体的に考えてみます。

競合店の強みを探る

分かりやすくするため、マーケットを1000人と考えると、実際に利益をあげさせてもらっている顧客の15%(ロイヤル+一般150人)は自店の顧客です。

対して競合は、8%(80人)。

一見、競合より優位にいるように見えます。

しかし競合店は自店より規模が小さく、席数が半分だとするとそうも言ってられません。

維持するコストや人件費を考えると、規模が大きいほど集客できていないと存続できないからです。

そう考えたとき、競合店はロイヤル顧客(常連さん)をつけるのが自店より優れてるのではないかというのが見えてきます。

競合の一般顧客+ロイヤル顧客は80人。

ロイヤル顧客率は、30人÷80人=37.5%。

自店の場合は、50人÷150人=33.3%です。

競合の未認知顧客は700人と市場の70%が知らないのですから、認知を拡げる為の広告はあまり売っていないのでしょう。

小規模店ならではの強みを活かして、宣伝コストをかけず、顧客一人一人に寄り添った運営をしているのかもしれません。

競合店の弱みを知る

上記のように競合店は、自店に比べ、市場にあまり認知されていません。

競合店は全く認知していない人がマーケットの70%をしめ、さらに知ってはいても来店に繋がっていない人が20%もいます。

集客がうまくいっていないばかりか、知ってはいても来店に繋がっていないお客さん(=見込み客)を来店させる仕組みも出来上がっていないと想定されるのです。

ということは、マーケットに対し広告コストを投資して、認知され、顧客化する仕組みがあれば、競合を圧倒できる

自店が競合店に打ち勝つ戦略として有効なのは、グレーで塗りつぶした顧客に狙いを定め、マーケティングプランを組むこと。

そういったことがわかってきます。

N1分析でさらに深める

自店のロイヤル顧客率を高めようと思えば、自店では一般顧客だが、競合店ではロイヤル顧客の人にインタビューすればアイデアがつかめるでしょう。

たとえば、自店には居心地の良さを求め、競合店にはちょっと美味しいものを食べたいときに行くとします。

なぜ使い分けているのかというと、自店の方は家族で来店しやすく、競合店は接待や少人数で訪れる時に使い勝手がいいから。

そういったことが分ると、接待や少人数で美味しいものを食べたいときに使ってもらえるように、メニューを組んだり、相手の弱みである広告に力を入れれば、競合店にとっての一般顧客や離反顧客も、自店のロイヤル顧客に移行できるかもしれません。

 

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HICO
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