戦略とマーケテイング

顧客9セグマップとは?―――『顧客起点マーケティング』西口一希著より

たった一人の顧客分析から売れる仕組みを組み立てていく『顧客起点マーケティング』では、5つのセグメントに顧客を分けるところから始まりましたが、より洗練させるためにはもう少し詳細な分析が必要になってきます。

たとえば、あるレストランの常連さんの中には、真のロイヤル顧客と呼べない方も混じっている場合があります。

そのお店が好きだから、という理由ではなく、単純に家が近かったり、他に行く店がないから仕方なくだったり。

そうしたお客さんに、レストランを選択する強い動機があるわけではない。

ロイヤル顧客としてひとくくりにしてしまうと、異なる心理的要因を一緒くたにしてしまうことになり、お店がなぜ支持されているのか、わかりにくくなります。

極端な話、もし、そのレストランの近くに、新しいレストランができたら、一気に顧客を失う恐れがあります。

ロイヤルティ

そのために、5つの顧客セグメントから、ロイヤルティという基準を加える必要が出てきます。

ロイヤルティとは簡単にいうと、そのお店への愛着です。

他のお店の選択肢があっても「やっぱりここがいい」と選ばれる心理的要因です。

それがあるか、ないかが基準です。

著書の中では、積極的ロイヤルティと、消極的ロイヤルティと分別しています。

顧客の中に積極的ロイヤルティが確立されていれば、それがお店のブランドとなる。

9セグマップの作成

5つのセグメントに分けた顧客ピラミッドを、ロイヤルティのあるなしでさらにセグメント分けします。

(C)Kazuki Nishiguchi, Shoeisha Co., Ltd 西口一希著「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」(翔泳社)

ロイヤル顧客の中でも、積極的ロイヤルティか、それとも消極的ロイヤルティなのか。

一般顧客の中ではどうか。

離反顧客のなかではどうか。

認知しているが、購買経験のない顧客の中ではどうか。

未認知の顧客に対しては、ロイヤルティのあるなしは判断できませんから、そこは分けずにセグメント分けすると上記のように9つに区別できます。

これが9セグマップ。


販売促進とブランディング

このフレームワークで分析する利点は、西口氏の言葉をかりると、

顧客拡大・売上拡大という販売促進的な変化と、顧客のロイヤルティ構築といったブランディング的な変化を同列で可視化・定量化し、統合的なマーケティング議論を可能にします

表の左から右への移行が、顧客拡大・売上拡大で、下から上への移行が、ブランディングの効果です。

特にブランディングの効果を可視化するのは難しく、私も分かったようなわからないような感じでしたが、これでよく分かるようになりました。

マーケットは日々、変化する

この9セグマップで定期的に分析すると、マーケットが分かります。

ただしマーケットは日々、様々な新商品やサービスの提案、新しい訴求が無数に生まれていますから、常に顧客の選択肢は増え、9セグマップも移行しています。

その中で、選ばれ続けるには、プロダクトアイデアを魅力的にするしかありません。

すぐれたプロダクトアイデアとは何かというと、独自性と便益を兼ね備えていること

他が簡単に真似できず、追い付けず、顧客のニーズに寄り添っていることです。

競争戦略の権威、マイケル・ポーター教授は、組織が競争に勝てるかどうかは、独自の価値が生み出せるかどうかにかかっていると伝えていますが、これが本質なのでしょう。

他社と競争して一番になることではなく、唯一無二の存在になること。

相手を打ち負かすのではなく、価値を創造すること

9セグマップはそうした価値創造のためにも優れたフレームワークになりえます。

 

 

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HICO
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ほんの小さな感動が、誰かの人生をちょっと変える。そんな食体験を通して人類に貢献することが僕の使命です。目標は「100年レストラン事業」。お金も才能も人脈もありませんが、実現させるために日々、愚直に考えていることを綴ってます。
人生のアフターコロナ対策、お決まりですか?

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たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!