先だって、断る自由を奪うフット・イン・ザ・ドアという心理テクニックを紹介しました。
セールスや交渉の場面だけでなく、日常でも応用できるし、知っていれば詐欺を見抜くこともできます。
そういった意味でも知っておくべき知識です。
フット・イン・ザ・ドアというのは、人は自分の判断に一貫した言動・行動をとろうとする心理を利用して、わざと小さな要請をしてそれを受け入れさせ、その後に本来の目的である大きな要請をするテクニックでした。
では、大きな要請をして、小さな要請をするとどうなるか?
それもまた、心理学を応用して、こちらの要請を相手に受け入れさせるテクニックとなります。
ドア・イン・ザ・フェイス
人は、それがたとえ法外な要求だとしても断ると、「罪悪感」を感じてしまう生き物です。
理屈ではなく、そういうものだそうです。
だから、一度断った後にまた何かを要求されるとその必要がなくても「今度は応じなくてはいけない」という義務感が芽生える。
断わり続けることは、そのつど罪悪感を高められることになり、不快です。
ドア・イン・ザ・フェイスは、その心理を応用して厚かましく大きな要請をして、わざと断らさせて小さな要請をすることで、本当の目的を受け入れさせるテクニックです。
フット・イン・ザ・ドアが扉を開けさせたらすかさず足を入れるなら、ドア・インザ・フェイスは扉を開けたらいきなり顔を突っ込むわけです。
値下げ交渉の常とう手段
プロのバイヤーや実戦でセールスをしている方、それと関西の商売人なら普通に使っているでしょう。
ドア・イン・ザ・フェイスは、値下げ交渉の常とう手段です。
たとえば、10万円の宝石をすこしでも安く買おうと思ったら、「3万円にしてもらえません?」というわけです。
当然、ばかげた要求なので断られますが、すかさず「じゃあせめて、7万円にしてもらえない?」と聞くと、
「8万円くらいならなんとか頑張ります」
となったりします。
相手の思い通りにさせないために
この心理テクニックは多くの場面で使われています。
ビジネスにおいては、それを知っているか知らないかで、収益に影響しますので知っておくべきでしょう。
相手が、ドア・イン・ザ・フェイスを仕掛けているな、と気づければ、断っても不要な罪悪感を感じる必要はありません。
先だっても書きましたが、人を打ち負かす目的ではなく、自分が負けないようにするために心理学は必要な学問だと思います。
コロナショックにより、人の暮らしから考え方、働き方は大きく変わるのでしょう。
どうなるのか?というよりも、どう生きたいのか?
たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!