人を打ち負かす目的ではなく、自分が負けないようにするために心理学は必要な学問だと書きました。
自分の主張、要請を通すためのテクニック、フット・イン・ザ・ドア、ドア・イン・ザ・フェイス、2つの方法を紹介しましたが、もうひとつ、代表的な手法があります。
それが、ロー・ボール・テクニック。
どういうことかというと、受け取りやすいボール(要請)を投げて承諾させたうえで、別の事実を付け加えるというもの。
ちょっとずるい手法です。
それだけに、相手がロー・ボールを投げてきたときは注意が必要。
SALEやバーゲンの理論
広告や店頭に掲げられた「SALE」や「バーゲン」。
これがまさに、ロー・ボールです。
なぜ「SALE」や「バーゲン」に人が惹かれるのかというと、通常より安い買い物ができたり、それによって得をしたり、賢い買い物をしたと思いたいからです。
でも、ロー・ボールの目的は、その先にある。
訳ありのセール品はその典型です。
- セール品ですが、ちょっと傷があります。
- バーゲンなので、返品はできません。
- 現品限りの為、お安くなってます。
- 格安ですが賞味期限が近いです。
ものすごく悪く言うと、「格安」「セール」「バーゲン」で誘い込み、本当は売れ残りや訳あり品を処分する。
そんな場合に良く使われている手法です。
人のこころの動き
ロー・ボールを受け入れた人の心理は、こんな感じです。
セール品を買った人であれば、それを失敗したと思いたくない。
仮に、ちょっと不満があったとしてもそれを認めることへの恥ずかしさや悔しさがあります。
一度、受け入れたものに対し、それを否定する事はしがたいと感じるのです。
フット・イン・ザ・ドアとの違い
ロー・ボール・テクニックは、フット・イン・ザ・ドアとやや似ています。
どちらも受け入れやすい要請を最初に提示するからです。
しかし、フット・イン・ザ・ドアでは、より大きな要請をしていくのに対し、ロー・ボールは要請自体は変わらない。
ただ、受け手にとって必ずしも特とは言えない要求を付け加えて、結局はのませてしまう。
少し詐欺的要素のある手法です。
コロナショックにより、人の暮らしから考え方、働き方は大きく変わるのでしょう。
どうなるのか?というよりも、どう生きたいのか?
たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!