日本の人口は2008年をピークに減少に転じています。
人口の推移というのはほぼ確定した未来。
2020年現在、65歳以上の方は1億2000万人のうち、約3600万人。
約30%です。
これが2055年になると、人口は約9000万人、うち約3600万人が65才以上。
40%が65才以上ということです。
時代と逆行する飲食業界
当然のことながら、飲食店も年々減少傾向ではあります。
しかし収益を上げる飲食店のビジネスモデルは、未だに多店舗展開が主流。
多店舗展開しないと儲からない。
というのが飲食店の構造なのです。
これは、時代と明らかに逆行している。
インバウンド市場の基盤は脆かった
新型コロナウイルスで露呈したのは、インバウンド市場の脆さです。
内需が減退している為、飲食業界だけではなく政府が観光産業に乗り出しました。
マーケットの規模は人口と比例しますから、生き残るためには仕方のない選択だったかもしれません。
しかし持続性を考えれば、人口70億人を突破して、地球の資源を食い尽くそうとしている人類と同様。
いつかは、市場がなくなり激しい争いが始まります。
互いに消耗しあうのではなく、内需で収益を上げる仕組みなり、付加価値を考え出すことが、社会が、ひいては地球が求めていることではないかと思います。
健康産業に活路?
いま、食の業界をリードしている企業はどこでしょう?
こうした状況を受けて、限りある資源をひたすら消耗するのではなく、刈り取るのではなく、持続可能をテーマに取り組む事業は、ここ数年で増えてきましたね。
学生時代勤めていたイタリア料理店では、オーナーが植物工場を立ち上げました。
天候に左右される事なく、広い土地を必要とせず、人の力も最小限で組み立てられるようパッケージにして代理店を作っていってます。
また、水揚げが減る海産物も商品価値を高める為、活〆の技術が高くなりましたし、それまで見向きもされなかった魚たちの美味しい活用法も見直されました。
それを高値で販売することで、事業継承に苦しむ漁師が潤い、ロスが減り、なおかつ消費者の満足も高くなります。
しかし、時代の先を見た時、必要とされるのはそれだけではぜんぜん足りません。
30~40%を占める65才以上の悩み
人は、できれば苦しみを避けたい。
できるなら人に迷惑をかけず、最期の一瞬まで生きながらえたい。
多くの方が望むのは、健康でいる事かなと思います。
アメリカでは、予防医学がずいぶん進化しているようです。
病気になってから慌てるのではなく、病気にならないように、生活を改める。
それには、どんな食事が最適かということが明確になってきたんですね。
資源の有効活用と、知的ワーク
「食」というのは科学にも、歴史文化にも、それから政治、経済、宗教、自然環境や文化人類学、そして医学にも通じています。
高みを目指せば非常に知的な仕事です。
ただ飲食業界は参入障壁が低いため、誰もが参画できるマーケット。
その分、自然淘汰の力が激しく働きます。
統計的な事実として、倒産確率は開業10年内に90%以上。
これからの時代に10年支持されるには、「美味しい」とか「安い」だけでは持たないでしょう。
しかしもし、飲食店が「予防医学」という領域に入ることが出来れば?
人口の30~40%に相当する巨大なマーケットに対して、これまでとは違った価値を提供できる。
もちろん悲鳴を上げている地球の資源の事も考えたながら、より高い次元で仕事出来れば社会から30年間求められる存在になるのではないか?
とそんな風に考えています。
コロナショックにより、人の暮らしから考え方、働き方は大きく変わるのでしょう。
どうなるのか?というよりも、どう生きたいのか?
たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!