集客は、アイデア次第。
お金を使って集客はできますが、考えることで、コストを大幅に削減することができます。
かならずしも、広告媒体を使う必要はないのです。
スターバックスの集客アイデアは、他の飲食店でも応用でき、汎用性があると思います。
何をしたか?
あるキャンペーンを行いました。
飲食店が見込み客を集めるための課題
飲食店は、お客様との距離が近く思えます。
スタッフが対面し、会話したり、世間話から何からいろいろと話もできます。
でも、経営資産として考えたとき、お店がその方のことをどれだけ知っているかというと実は何も知らない、ということも多いのです。
スターバックスの場合、普通にコーヒーを提供しているだけでは、そこでスタッフがどんなに親しく会話したとしても、毎日コーヒーを飲みに来るお客さんがどこに住んでいるか、その連絡先さえ、わかりません。
その方が、お店に来なくなったら、それでおしまいです。
お客様との距離が近いように見えても、実は、何も知らなかった、ということが多いのです。
そのお客様が、ぱったり来なくなった瞬間に、わかる。
資産化する
お客様がどこに住んでいるか、その連絡先を知るということは、飲食店にとって、もっとも大事な資産のひとつなのです。
そこに、好きな食べ物や、家族構成、誕生日や記念日、など情報があれば、更にすごい資産になりますが、少なくとも来てくれたお客様の住所と連絡先だけは教えてもらわないといけません。
でも、いきなり「どこにお住まいですか?」「連絡先を教えてもらえますか?」と聞いたら、お客さんも身構えてしまいます。
スターバックスのようなカフェ形態ではなおさらでしょう。
ならば違う形で、集める必要があります。
そこで始めたのが、あるキャンペーンでした。
スターバックスの集客アイデア
スターバックスがお客様の情報をリスト化し、資産として残していくためにしたキャンペーン。
それは「メッセージを書いてくれたらプレゼントをあげます」という一見、誰でも考えられそうなこと。
具体的には、メッセージを伝えたい人へメッセージを書くと、送る人も送られる人もプリペイドカードをもらえる、というものです。
抽選という条件つきですが、このキャンペーンに応募する人は、もともとスターバックスに好感を持っている人です。
それからメッセージを送られる人というのは、スターバックスのユーザーではないかもしれないけれど、価値観が似ている人だと考えられるので、新たに見込み客となりそうな人ということになります。
要は、このキャンペーンにより、2つの顧客リストを得ることができるんです。
1アクション3効果
1つ行動したら、3つ効果が出るように考えなさい。
と師匠によく言われました。
一見、誰でも考えるプレゼントキャンペーンですが、スターバックスの狙いは、顧客リストの獲得だけではありません。
実はこのキャンペーン、プリペイドカードという存在を認知させるためにも一役かっています。
実際、私はそんなカードがあるなんて知りませんでした。
コーヒー好きな友達の誕生日プレゼントにも良いな、と思いました。
値段も相手が気にしない気軽さですし、かさばらないし、良いですよね。
先の先を考える
また、プレゼントのプリペイドカードは抽選になりますが、抽選が外れた人に対してはどうするか?
そのフォローも最高でした。
「せっかく応募していただいたのですが、残念ながら当選しませんでした。申し訳ありません。
でもあなたのメッセージに感動したので、ほんの少しですが15%引きのチケットを10枚差し上げます。
お役に立ててください。」
と言われたら、キャンペーンに参加した人はすっかりファンになっちゃいますね。
10枚もあれば、そのチケットを誰かにあげるかもしれませんから、さらに可能性も広がります。
プレゼントキャンペーンという誰でも考えそうなアイデアも、先の先まで考えて、1つの行動で3つの効果が少なくとも出るようなアイデアに洗練させていけば、優れた集客モデルになります。
スターバックスの集客モデルを応用する
スターバックスのアイデアをそのまま、居酒屋やレストランでやっても、顧客リストは集まるでしょう。
でも考えないといけないのは、目的です。
スターバックスの大きな目的は、お客さんの情報を知るということ。
資産化が大きな目的でした。
高級レストランならどうする?
たとえば高級レストランで、プレゼントキャンペーンをするとお客様はどう思うか?
ちょっと安っぽく感じませんか?
でも、自分の大切な人にメッセージを送る、というのはとても素敵です。
そのレストランの名前が入った高級レターセットを作って、そこにメッセージを書いてもらい、大切な人にガトーショコラを送りませんか?
という方法ならどうでしょうか。
キャンペーンではなく、お客様がくしてあげたいという気持ちに寄り添ったサービスです。
これは無料でするより、代金を頂戴した方が、お客様としても気持ちが良いでしょう。
私なら、親や親せき、最近結婚したけどお祝もしていない友人に贈りたいな、と思います。
それにはきちんとお金を払いたいと思う。
顧客リストも得られますし、仕事先のお世話になっている人への贈り物にも良いなど、それ以上の可能性も出てきます。
優れた集客モデル
こうして、他に汎用性のある優れたモデルをいくつも知って、ストックしておけば、何か考える時に必ずヒントになると思います。