独立開業する夢を持つ人は少なくありません。
でも、同時にリスクや怖さを知っている人は多くない。
だから3年で7割が潰れ、10年持つのは1割に満たないのでしょう。
以前、なぜ、飲食店は潰れやすいのか?調べました。
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でも、設計段階で、潰れないようにしていればいいのかというと、それも違う。
独立開業して、持続して運営していくにあたって、考えなければならないリスクは山のようにある。
あらかじめ想定して、潰す!
考えられるリスクはとことん想定して、その可能性潰しておけ。
99.999%の勝ち残る店になるには、0.001%の人しか考えないことまで考えておく必要がある。
そう恩師から教わりました。
考えられるリスク
まず、一番に考えなくてはいけないのは、家族があり子供でもいる場合、家族を養う責任があるということです。
独立開業して潰してしまったら、残るのは大きな負債。
例えば、1000万借金して3年で潰れたら・・・?
考えるだけでゾッとします。
ですが、70%のお店が現実にそうなってるのです。
独立開業するということは、そこに向き合わなくてはならない。
「やりたかった夢の実現」だけで喜べるのは、開業してせいぜい1月間だけ。
子供は成長する
もし子供がいれば、当然ですが子供は成長し、高校、大学となると、相応のお金が要ります。
大学に入れようと思えば、塾に通わせないといけないかもしれない。
塾に月間3万、大学に入れば家から通うとしても月間10~15万は必要です。
生活費というのは年齢を経るごとにかかってくる。
会社員ならば、一定の給料が支給されますが、独立開業したら全く保障されません。
一番お金が要る時期に、独立開業して、それで、本当に養っていけるのか?
人は年を取る
当然、人は年を取り、体力も知力も、落ちてきます。
もし、40歳で開業したなら、3年で潰れないまでも、動ける時に店を軌道に乗せれなければ、危うい。
さらに、10年以上、運営を続けていくのなら、後継者を育てないと実現できません。
「100年レストラン事業」が私の夢ですから、当然、考えておかないといけないリスクです。
税金を計算に入れている?
日本の税制は、かなりキツイ。
個人事業主で開業する場合、税金は3つかかります。
- 事業税
- 住民税
- 所得税
開業して利益が出ても、その中から額に応じて、支払わなければいけません。
所得税は累進課税といって、所得額に応じて税率が変わるので特にやっかいですよね。
下記は、所得税の税率です。
例えば、前年の年収600万の人が翌年からいくら払わないといけないのかというと、
195万×5%+(330万-195万)×10%+(600万-330万)×20%=77万2500円。
月額64375円です。
その上、開業時は免除される消費税も、売上が年間1000万を超えてくると、2年後から発生します。
それも計算に入れて、事業計画を立てないとならない。
人の問題
当面1人で営業するなら、考えるのは自分と、家族の事だけで済むでしょう。
しかし、1人でも人を雇って、その労働力なしには店が回らなくなった場合、これは考えなければならないリスクの量が桁違いです。
恩師も言っていましたが、人の問題がいちばん難しい。
相手は自分ではなく、責任も育ってきた環境も価値観も、人生で何を求めるかも違う。
1人で店をするにしても、「100年レストラン事業」なら後継者を育てる必要があります。
怖さが勝るか?それとも、夢が勝るか?
こうしたあらゆるリスクや、怖さを考えてもなお、独立開業する意味があるのか。
独立開業する前に、とことん、その怖さと、夢を戦わせないといけないと思います。
私に関していえば、どんな怖さにも打ち勝つ「使命感」がありました。
幼少時より寡黙でしたが、自分が考えたことで人を喜ばせることに喜びを見出していました。
その媒介として「食」が最も得意であるとうっすら認識し始めたのは高校生のころで、今では確信に変わっています。
自己実現であると同時に、人を喜ばせ、感動してもらったり、幸せになってもらったりすることで、結果として人類の持続・発展・成長に繋がれば良い。
そんな活動をしていく事が動かざる使命だと、運命レベルで分かっているのです。