料理とワインについて

パスタはなぜ沸騰した湯で茹でるのか?

パスタを美味しく料理する第一のポイント

美味しいパスタの作り方を聞かれることがあります。

私の考えですが、パスタというのは、茹で方で8割決まります。作る料理にもよりますが、残りの2割がソースとの和え方。

はじめは、逆だと思っていました。茹でるのは誰でも出来る。フライパンを振って、ソースと手早く合わせる方が難しいし、そこで決まると。

でも、茹でる方に思考を入れていくと、ソースとの和え方よりも、奥が深いんですね。ソースと和える時に大事なのは、「乳化」です。乳化とは、水と油をなじませることと理解すると良いと思います。これは、簡単ではないのですが、練習すれば誰にでもできます。

でも、茹で方には考える余地がたくさんあり、どこに独自の思考を入れる事が出来る。

美味しいパスタ料理の原則

パスタを美味しく作ろうと思ったとき欠かせない第一のポイントも、この茹で方にあります。どの料理本を読んでも、沸騰したお湯に入れる事、と書いています。それはなぜか?

結論から言うと、歯ごたえを残す為です。いわゆるアルデンテ(Al dente)に仕上げる為。

アルデンテはイタリア語で「歯ごたえのある」という意味です。

この状態を定義すると、麺の表面は柔らかく、中心はまだ硬さの残っている状態。これが、美味しいパスタ料理の原則になります。

では、なぜ、沸騰したお湯が必要条件なのか?

茹でる目的

パスタを茹でる目的は、パスタのデンプンをアルファ化すること。アルファ化は言いかえれば糊化(こか)という現象で、固く結合したデンプンを、水と熱によって、柔らかく、人体が消化吸収しやすい状態にするのです。

パスタの場合、アルファ化が急速に起こる温度が85~95度。沸騰したお湯が必要条件であるのは、これが理由です。

アルデンテの状態に仕上げる為には、この温度帯で茹でないと、麺の表面部分と中心に差が出ません。

仮に、沸騰が不十分なお湯(85度以下)で茹でると、アルファ化するまでに時間がかかりすぎ、伸びきってしまうのです。ゆで時間が長くなるほどに、パスタの表面から中心部に向かって水分が移動するので、中心部の水分量は多くなります。

パスタを入れると温度が下がるので、ボコボコと泡が上がるくらいしっかりと沸かすこと、湯の中で踊れるように、たっぷりの湯で茹でることが重要になってきます。

以上が、パスタの茹で方の基礎ですが、ここに思考を入れる事が可能で、そこが独自性につながると考えています。それについてはまた後日、書きたいと思います。

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