しめ鯖の調理工程というのはたったの3STEPです。
1.サバを3枚卸にする

2.塩をする


3.酢につける

その工程はシンプルながら、考えることは尽きることがありません。
今回は、酢に漬ける、といっても、穀物酢が良いのか、米酢が良いのか、それとも黒酢が良いのか。
実際に確かめてみたので、記録しておきたいと思います。
3種の酢で官能テスト
〆サバを作る場合、多くのレシピでは「米酢」が推奨されてるようです。
なぜ、穀物酢ではないのか?
穀物酢と、米酢の違いは、原料です。
穀物酢は、米・小麦・酒粕・コーンなどが原料で、香りがさっぱりとしており、米酢は穀物酢と比べるとまろやかで、ふくよかな香りがあります。
黒酢は、米や玄米、大麦など、主原料は様々ですが、1~3年かけて醸造されます。
通常の酢なら1~4か月で仕上がるところ、ワインのように熟成させることによって、原料に多く含まれるアミノ酸が発酵・熟成過程で黒くさせるのです。
そのため、深いコク、うま味が生まれます。
官能テスト
どの酢がベストなのか?
これは自分の舌で確かめるしかありません。
実際に、3種の酢、穀物酢、米酢、黒酢(米原料)で、しめ鯖を作って、実験しました。
サバは、脂の乗った冬さばで、原魚800~1kgくらいの大型サイズ。
3枚に卸し、15%くらいの塩をかぶせ、2時間おき、軽く洗って、それぞれの酢に1時間30分漬けました。
その後、冷蔵庫で半日寝かせたものを官能テストします。
結果
結論として、いちばん美味しいと感じたのは、黒酢でした。
次に米酢。
次いで、穀物酢。
ただし、黒酢は味わいこそ良いが、外観はやや表面が黒ずむため、美しくありません。
〆サバと酢
〆サバの場合、酢の香り、特徴がそのまま鯖に反映されます。
官能テストの結果、味わい的に美味しいのは黒酢ですが、バランスが良いと感じたのは米酢でした。
黒酢のしめ鯖は、より濃いうま味と、コクを感じますが、外観の悪さはいなめません。
穀物酢は、決して悪くはないのですが、米酢に比べると、うま味やコクに劣り、酢のツンとした香りが強く、それゆえ酸味が立ちすぎる感があります。
米酢は、見た目もよいし、香りもまろやかで、飲み込んだ後の余韻に、うま味、コクを感じます。
メーカーによる香りの差とコクの違い
難しいな、と思うのは、塩でも醤油でもそうですが、どのメーカーの酢がいちばんしめ鯖に良いのかということです。
酢飯に良い米酢と、しめ鯖に良い米酢は、厳密には違うかもしれません。
鯖寿司にする場合、同じメーカーの酢を使った方がバランスがとれそうな気はしますが、それも確かではない。
メーカーにより、明らかに酢自体の香り、コクが違うんですよね。
本当に旨いしめ鯖を作ろうと思えば、まだまだ実験がたりません。
コロナショックにより、人の暮らしから考え方、働き方は大きく変わるのでしょう。
どうなるのか?というよりも、どう生きたいのか?
たいせつな人たちと楽しく人生を送る為に必要な資産と、生き方を、ない頭で頑張って考えてます。あなたのお役に立てれば幸いです!