コロナの影響で自宅でお酒を飲まれる方が増え、酒類の売上が伸びたそうです。
そんな折「赤ワインが好きなんですけど、お刺身と楽しむにはどうしたらいいですか?」とご質問頂きました。
赤ワインと醤油は好相性!でも、合わせるにはあるポイントが・・・
醤油と赤ワインは相性が良いのです。
赤ワインも醤油も、原料を発酵・熟成させたものですから香りに共通項があるんですよ。
発酵由来の香りをソムリエ用語では「第2アロマ」と呼び、熟成由来の香りを「ブーケ」と言いますが、醤油にも同様の香りを感じることが出来ます。
失敗するとせっかくの刺身が台無しに・・・
ただ、赤ワインと刺身を合わせる時には注意してください。
赤ワインに含まれる鉄分が、魚の生臭みを口の中で際立たせるので、たとえばニシンのお刺身を醤油で食べて、赤ワインを飲むと、せっかくの美味しい刺身が台無しになってしまいます。
ちょっと科学的な話になりますが、ワイン中に含まれる「鉄Ⅱイオン(Fe²⁺)」の含有量が多ければ多いほど生臭みは強くなります。
この「鉄Ⅱイオン(Fe²⁺)」が魚介の過酸化脂質、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)等が酸化したものに接すると生臭み成分「(E,Z)-2,4-ヘプタジエナール」が瞬時に発生するのだそうです。
魔法の調味料、オリーブオイル
じゃあ、お刺身とワインを合わせるにはどうすれば・・・
ということで、考えたのがこの方法。
オリーブオイルを少し、醤油に垂らして、刺身を食べるのです。
そうすると・・・、あら不思議。あまり生臭く感じません。
油脂は生臭みを抑える
その理由は、油脂が生臭みを抑えるのに一役かっているからです。
そういえば、フランスでは、ワインと合わなそうな料理には、バター、マヨネーズ、などを使うことが多いです。
刺身の場合も、醤油に少しオリーブオイルを足らすだけで、グッと赤ワインに合いやすくなるんですよ。