ある尊敬する経営者からいただいた手紙をご紹介します。
レストランで店長をしていたとき、良くしていただいたお客さまです。
2代目社長ながら初代が築いた小さな会社を瞬く間に3倍以上成長させた、敏腕経営者でした。
久々に読み返したところ、とても示唆に富んだ内容だったので、個人的な内容は伏せてご紹介させていただきます。
ある敏腕経営者からの手紙
最近、特に「商売とは?」とよく考えるのでどこへ行っても、なんだかんだと気になります。
私なりの答えは、まずは、お客様に必ずや喜んでもらうが第一だということです。
赤字は悪ですので絶対ダメです。
喜んでもらうために15,000円仕入れのワインを10,000円で売るなんてのは、あってはならないのです。
仮にそうしなければならないのであれば、その商売は、成立しないわけですのでやめるべきです。
15,000円仕入れのワインを例えば20,000円で売るとしたらコストとか利益が含まれるとしても、5,000円をお客様に納得させる、それが商売です。
どうやって納得させるのか、喜んでもらうということに戻ります。
どうやって喜んでもらうのかということですね。
私が思うに、高度なテクニックでもなく、当たり前のことを当たり前に、きちっと継続し実行する。
そして正直に誠実にといっただれでも最初に教わることの徹底とそして継続だと思っています。
そんな姿勢が人の心を開けます、人の心を開けると、徐々にファンが増える、すると情報やヒントが増える、情報やヒントが増えると、豊富なノウハウになり、喜んでもらえることにまたつながってゆく、ということはないでしょうか。
結果としてお金が残るのだと思います。
大変だけど商売は素晴らしいものです。
お互い頑張りましょう!
PS.
いつもよく一人で来られるあのおばあさんを見ていると、私が妻より先に逝ったらああやって、よく二人で来た思い出のお店に一人で来るのかなと思いを馳せると、なんだかしんみりするのです。
あえて、句読点も校正せず、社長の息づかいがそのまま伝わるようにしました。
ちなみに、追伸で書かれている「一人で来られるあのおばあさん」については以前の記事でも書かせていただいたことがあります。
だれでも最初に教わることの徹底
この手紙を読むと、背筋がピシッとなります。
「正直に誠実にといっただれでも最初に教わることの徹底とそして継続」が、人の心を開き、ファンになる。
こうしたことを堂々と、よどみなく言える経営者がどのくらいいるでしょうか?